オックスフォードから学ぶ「日本の大学に足りないもの」
こんな本を見つけました。
人生100年時代の教養が身につくオックスフォードの学び方 (朝日文庫)
- 作者: 岡田昭人
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2019/01/04
- メディア: 文庫
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オックスフォード大学で教育学の博士号を取得した著者が思う「日本人に足りない力」や「日本の教育とオックスフォード大学の教育の違い」についてが書かれています。
なんとなく興味が湧いて買って読んでみましたが、なかなかおもしろい。
大学生である私は、日本の大学の授業を受けていても満足感が得られないし、なんか腑に落ちない部分があるなと思っていました。しかし、なぜ腑に落ちないのかはよくわかりませんでした。
そんな時にこの本と出会い、その答えが垣間見えた気がしました。
結論から言うと、
「日本の大学」と「オックスフォード大学」の教育の違い、
それはやっぱり
得た知識のアウトプットの量の差です
想像すればわかると思いますが、
日本の大学はただただ先生の話を90分間聞いてるのみ。
どんなに真剣に聞いていても、人間の集中力は2、30分も持たないということがいくつかの研究でもわかってるので、
もちろん途中から意識は上の空。
そんな授業を1日に2、3回受けて帰宅。
一方で
オックスフォード大学は
日本の大学同様、先生が一方的に情報を共有する授業を行うのですが、
+αでチュートリアル
というものを行うようです。
チュートリアルとは、
先生と生徒が対話しながら、知識や情報を得る教育方法です。
具体的にいうと、週1で1時間、先生とマンツーマンで行われます。
内容は、「毎週何冊もの本や論文を読みあさり、それを理解した上で教員から言い渡された課題に応えるエッセイ」を毎週提出し、それについて先生と議論を重ねます。
そのエッセイは、ただのサマリーではなく、課題に応じた分析や自分自身の考えを書きます。
この教育制度がある時点で、日本の大学と比べてアウトプット量が圧倒的に違いますね。。
実はこれだけではありません。
オックスフォード大学では、授業外でも
いろんなところ(ex. パーティーや学内イベント)である知識を持っている優秀な学生や専門家と出会い、いろんな知識を共有する場がたくさんあるみたいです。
つまり、日本の大学にないものは、
その授業で得た知識を共有する場、
そしてなによりも
得た知識を基盤に自分の意見、アイデアを考え共有する機会です。
もちろん、そういう機会を与える日本の大学もあります。
私は大学で経営学のゼミに入っているのですが、そこでは「経営学についての論文を読み、それを自分の意見も含めてパワポにまとめて発表し、生徒と議論を交わす」というのが全体的な流れです。
まさにオックスフォードがやってることですよね。
しかし、そのゼミ以外の授業では、そんな場はありません。先生の話を聞き続け、2回ほどテストを受けて単位取得。
会社でも生産性の問題があげられてますが、大学の授業自体も生産性がないと
言えるのではないでしょうか。。
私が受けているゼミのような授業をメインに行ってくれるような大学をつくることが大事だと思いました。
いや、大学以前に小中学校でも「自分の意見を持ち、みんなの前で発表する力」(=この本でいう統率力、自己表現力)
を養う場が必要だと思いました。
日本人がそういったことが苦手であり、
グローバル社会が叫ばれている今だからこそ大学の教育課程を根本的に変えていく必要があると思いました。
日本にはないような力をつけて、差別化を図るには、留学も効果的かもですね。
もう一回留学しようかな。。笑